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第1 交通事故の被害者の損害賠償請求

3 損害賠償請求の内容
(2) 後遺症が生じた場合

(チ) 示談後に後遺症があることが判明した場合
そもそも、交通事故に伴う示談、和解は、症状固定を待って行います。症状が固まってこれ以上良くならないという段階で、初めて後遺症という認定が可能になり、一応の損害額の算定も可能になるからです。
ところが、後遺症としてはこの程度だろうと思われて、示談や和解の時点では、損害はその範囲と考えていたものの、希に、後になってその事故が原因となった予想外の後遺症が発生した場合に、どうするのかが問題となることがあります。
この問題については、確定した判例があります。すなわち、「示談当時予想しなかった後遺症が発生した場合、右示談の効力は右後遺症等による損害には及ばない」とされています。
つまり、示談して、調印した示談書の中に、「以後一切請求しない」というような内容の文言があっても、示談当時予想していないかった後遺症が出た場合には、その損害を別途請求できるということになります。